『ミッドサマー』『LAMB/ラム』『イノセンツ』に続く北欧発の最狂ヒューマンホラー『胸騒ぎ』より、新たな場面写真の解禁と併せて、世界最注目の新たなる鬼才クリスチャン・タフドルップ監督を紹介!
ブラムハウスも認めた、北欧の新たなる鬼才クリスチャン・タフドルップ
第38回サンダンス映画祭でワールドプレミア上映されるや想像を絶する衝撃的な展開と不穏な作風が大きな話題になり、各国の映画祭を席巻した『胸騒ぎ』。メガホンをとったのは、デンマーク出身の新たなる鬼才クリスチャン・タフドルップ。映画監督として活躍する一方、これまで俳優・脚本家としても多彩な才能を発揮してきた。俳優としては、北欧の至宝マッツ・ミケルセン主演『アフター・ウェディング』(06/スサンネ・ビア監督)に出演、同作は第79回アカデミー賞®︎外国語映画賞にノミネートさるなど高い評価を受けた。映画監督としては、監督・脚本・主演を務めた短編『The Copier(英題)』(99)でデビュー。その後も、監督のみならず脚本執筆にもこだわり、ほぼ全ての監督作品で脚本も担当してきた。『Parents(英題)』(16)では、長編映画デビュー作にして、第34回デンマーク・アカデミー賞監督賞やデンマーク映画批評家協会賞(ボディル賞)で脚本賞ほか数々の受賞を果たし、長編2作目となる『A Horrible Woman(英題)』(17)では独創的な物語設定が評価を受け、ヨーロッパ全体で20万人以上を動員。国内外の映画賞を獲得するなど高い評価を受けた。
長編3作品目となる『胸騒ぎ』では、実体験に着想を得て脚本を執筆。世界を震撼させる「最狂ヒューマンホラー」を誕生させた。そんな本作に『M3GAN/ミーガン』、『ゲット・アウト』など数々の大ヒットホラー映画を手がけるスタジオ、ブラムハウス・プロダクションズが惚れ込み、日本公開に先駆けてジェームズ・マカヴォイ主演でリメイク版の製作も決定!どんな国の人間でも自分を重ねながら観てしまわずにはいられない唯一無二の物語設定に、リメイク版でプロデューサーを務めるブラムハウスのCEOジェイソン・ブラムも「リメイク版の製作決定」という形で、大きな太鼓判を押した。
圧倒的脚本力で、人間の裏側に潜む「悪」「恐怖」を浮かび上がらせる鬼才たち。ミヒャエル・ハネケ、アリ・アスターを継承する新たな才能ー
これまで、「問題作」と言われながらも独自の視点で人間の裏側に潜む「悪」や「恐怖」を浮かび上がらせ、映画史に名を刻んできた世界の鬼才たち。『ファニーゲーム』での抵抗不可能かつ理不尽な惨劇描写が物議を醸したミヒャエル・ハネケ監督。『フレンチアルプスで起きたこと』など極限状態で浮かび上がる人間の本性を、ブラックユーモアを交え描いてきたリューベン・オストルンド監督。さらには、『ヘレディタリー 継承』、『ミッドサマー』など呪縛のように抗えない「恐怖」をホラー映画の概念を覆す表現で映像化してきたアリ・アスター監督。全ての監督が自ら脚本も手掛け、観客の脳裏に爪痕を残すような物語を紡いできた。
『胸騒ぎ』クリスチャン・タフドルップ監督も、本作の着想をイタリアでの休暇中に出会った“ある家族”との実体験をもとに膨らませ、自ら脚本を執筆した。半年後にその家族のもとを訪れた当時を振り返り、「自分たちはたくさんのことを我慢する羽目になった。帰路につく頃には、自分を自分で痛めつけていたかのような感覚に襲われた。僕たちはなぜ何もしなかったのか。彼らの不快な言動に“ノー”と言うよりも、我慢するほうが楽だったのはなぜだろう」と、その時に抱いた違和感から本作の根幹となる問いが生まれたことを明かした。そんな鋭い視点で生み出された本作について海外メディアも、「ミヒャエル・ハネケ、リューベン・オストルンド監督の匂いを十二分に感じる(Los Angeles Times)」、「『フレンチアルプスで起きたこと』の風刺と共鳴する(The Daily Beast)」、「『ファニーゲーム』に匹敵する衝撃(The Film Stage)」、「『ミッドサマー』で描かれる“休暇”の恐怖と近い(Mashable)」など、いま見逃せない最注目の監督として、名だたる鬼才になぞらえて絶賛している。
解禁された場面写真は、すべての物語の始まりである“オランダ人夫婦からの招待状”を手に取るデンマーク人夫婦の妻ルイーセの姿をとらえたもの。招待メッセージはイタリア旅行で撮影された写真の裏側に書かれていて、笑顔で両家族が写っているにも関わらず、写真からはどこか不穏な雰囲気が漂っている。週末だけのつもりで、再会を約束してしまうビャアン一家に待ち受ける悪夢とは–––。監督の実体験から誕生した、類まれなるヒューマンホラー作品に期待だ。
5月10日(金) 新宿シネマカリテほか全国公開